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2026年3月24日

【水災補償は外せる?】ハザードマップと保険料の関係、わが家の「安心の境界線」はどこ?

こんにちは。
シンズクラフトの代表の小野寺伸也です。

「うちは高台にあるから、水害の補償はなくても大丈夫ですよね」というお話を、
資金計画のご相談中によく伺います。
確かに、少しでも月々の支払いや初期費用を抑えたいというお気持ちは、家づくりを進めるうえでとても切実なものだと思います。

しかし、近年の気象状況の変化を見ると「今まで大丈夫だったから」という経験則だけでは
判断しきれない場面が増えているのも事実です。

この記事では、火災保険の「水災」補償を外すべきかどうかの判断基準について、
最新の公的資料や地元のリスク情報を踏まえ、フラットな視点で整理してお伝えします。

シンズクラフトのロゴが掲げられた、木のぬくもりを感じるナチュラルで清潔感のあるオフィス内観。

この記事でわかること

水災補償がカバーする範囲と支払い基準の現状

火災保険の「水災」項目は、大雨や台風といった自然現象による水被害を幅広くカバーするものです。
まずは、どのようなケースが対象となり得るのかを確認しておきましょう。

激しい雨で路面が冠水し、側溝から水が溢れそうになっている住宅街の道路の様子。
補償の対象となる主なケース具体的な損害の例
台風・豪雨による洪水河川が氾濫し、家の床上まで浸水してしまった
土砂崩れ・がけ崩れ集中豪雨によって裏山が崩れ、建物が大きく損壊した
高潮被害台風による低気圧で海面が上昇し、
波が押し寄せ浸水した
都市型水害(内水氾濫)下水道の処理能力を超えた雨で、
マンホール等から水が溢れた

ここで注意が必要なのは、保険金が支払われる条件です。

従来型の商品では「建物の損害額が時価の30%以上」や
「床上浸水、または地盤面から45cmを超える浸水」が一般的な基準とされてきました。

しかし最近では、実際の損害額に応じて少額から支払われる「実損払い型」の商品も増えています。
検討中のプランがどちらのタイプに該当するのか、詳細は必ず保険会社や
代理店へ確認されることをお勧めします。

業界の動向と2024年10月の保険料改定について

近年の火災保険選びにおいて、水災補償の付帯率は一つの目安となります。

住宅模型、書類、虫眼鏡、電卓が並べられたデスクの上で、火災保険のシミュレーションを行っているイメージ。

業界の動向としては、かつてはセットで加入するのが一般的でしたが、
最近はハザードマップの普及により、リスクに応じて選択する世帯が増えています。
一律に加入するのではなく、土地の状況を踏まえた冷静な判断をされる方が多くなっているようです。

こうした流れを加速させているのが、2024年10月の保険料改定です。

参考純率の改定と地域別のリスク反映

2024年10月には、火災保険の参考純率(保険料の目安となる基準)が改定され、
水災リスクを地域ごとにより詳細に反映した体系へと移行しました。

白い棚に並べられた多数の住宅模型と、壁に掲げられたシンズクラフトの建設業許可証。

これに基づき各保険会社が実際の保険料を設定しているため、
水災リスクが低いと評価される地域では保険料が抑えられる傾向にあります。
このリスク評価は5段階に分かれていることが多く、計画地がどの区分に該当するかによって
保険料が大きく変動します。

貝塚市・泉佐野市でハザードマップを読み解くポイント

保険料を抑えるために補償を外す検討をする際、最大の根拠となるのが自治体の「ハザードマップ」です。

デジタルデバイスに表示された、浸水リスクが色分けされた自治体発行のハザードマップをペンで指し示している手元。

【ハザードマップの確認ポイント】

「川がないから安心」とは言い切れない理由

特に注目すべきは、近年増えている「内水氾濫(ないすいはんらん)」です。
下水道や排水路の処理能力を超える雨が降り、行き場を失った水が道路に溢れ出す現象です。

都市部の道路にある排水溝から、雨水が逆流して溢れ出している内水氾濫の現場写真。

気象庁のデータでは、1時間降水量が50mmを超える激しい雨の発生回数は
30年前と比較して約1.4倍に増加しています。
川から離れていても地形や排水状況によってリスクは変わるため、
地図上の確認だけでなく現地の側溝などを確認することも重要なステップとなります。

各自治体のハザードマップを確認しましょう

土地探しの際や保険の内容を決める前には、
各市町村のハザードマップを必ず確認してみてください。現地を歩きながらスマホで確認し、
周囲より低い場所がないかなど、実体験と照らし合わせることで実感を伴ったリスク判断ができます。

※水災補償を外すかどうかの判断には、ハザードマップでのリスク確認が不可欠です。
シンズクラフトの施工エリアにお住まいの方は、この記事の最後に記載しておりますリンクから、
お住まいの市町村のハザードマップをご確認いただけます。

保険料の目安と、あわせて検討したい「建築的対策」

【保険料の目安(参考例)】
建物評価額2,000万円、大阪府内の木造住宅の場合(※1)

住宅の基礎工事現場で、職人が鉄筋の配筋検査を精密に行っている様子。

(※1)上記はあくまで参考目安です。
実際の保険料は保険会社の選択や地域のリスク区分(1〜5等地)などにより大きく変動します。
必ず複数社から見積もりを取得してください。

建築的な水害対策の具体例

シンズクラフトでは、
こうした保険の備えに加え、建物側で物理的にリスクを減らす工夫もご提案しています。

【建築的な水害対策の具体例】

ハード面での対策と、
保険というソフト面での対策を予算に合わせて組み合わせていくことが、賢い家づくりの進め方といえるでしょう。

地震保険と水災補償の混同にご注意ください

南海トラフ巨大地震を見据えた際、非常に間違いやすいのが「津波」の扱いです。
地震を原因とする津波被害は、火災保険の「水災補償」では対象になりません。

原因が地震であるかどうかによって使う保険が決まります。
津波被害が想定されるエリアであれば、水災補償の有無にかかわらず地震保険の必要性について専門家とよく相談されることを強くお勧めします。

シンズクラフトが大切にしている「安心の整理」

保険選びは負担に感じられることもありますが、自分たちの土地を知り、
補償をカスタマイズすることは暮らしを守る大切な準備期間です。

シンズクラフトでは、設計段階からこうした土地ごとのリスクを考慮し
「保険料を削るより基礎を高くしたほうが安心」「リスクが低いので予算を造作家具に充てる」といった、
情報の交通整理をお手伝いいたします。見学会や勉強会の場を、思考を整理する場所としてお使いください。

シンズクラフトの打ち合わせスペースで、赤ちゃんを抱っこするお母さんと、奥で資金計画の相談をするご家族の様子。

【まとめ】水災補償はハザードマップのリスクと保険料のバランスで判断する

火災保険の水災補償を外すかの判断は、各自治体のハザードマップで浸水リスクが極めて低いことを確認し、
2024年10月の改定で詳細になった地域別の保険料を比較したうえで行うべきです。

浸水リスクがあるエリアに建てる場合、万が一の際の損害額が膨大になる可能性があるため、
保険の専門家とリスクと費用のバランスを相談することが大切です。

家づくりは、将来の「もしも」に対する備えも含めて完成するものだと考えています。
「この土地、ハザードマップではどうなってるの?」といった細かなご質問も大歓迎です。
個別相談会や家づくり勉強会にて、皆さまにお会いできるのを楽しみにしております。

シンズクラフトの施工エリアについて

シンズクラフトでは、お引き渡し後も末永く安心して暮らしていただけるよう、
迅速な対応が可能な範囲に施工エリアを限定しております。

「施工エリア一覧」
貝塚市、岸和田市、泉佐野市、和泉市、熊取町、泉南市、阪南市、田尻町、泉大津市、
高石市、忠岡町、河内長野市、大阪狭山市、堺市

何か困ったことがあった際、すぐにお伺いできる距離であることを大切にしています。
建ててからが本当のお付き合いの始まり。地域に根ざしたパートナーとして、皆さまの暮らしを支え続けます。
※上記以外のエリアでご検討中の方は、お気軽に担当までご相談ください。

【お住まいの地域のハザードマップを確認しましょう】

シンズクラフトの施工エリアにお住まいの方は、
以下のリンクからお住まいの市町村のハザードマップをご確認いただけます。

全国のハザードマップを確認したい方は、国土交通省 重ねるハザードマップもご活用ください。