スタッフブログ

2026年9月1日

【4割が集中できない?】
在宅ワークの本当の壁は「○○」。
間取りの工夫でできる対策をご紹介!

こんにちは。貝塚市を中心に、注文住宅やリノベーションを手掛ける工務店、シンズクラフト代表の小野寺伸也です。


在宅ワークが当たり前の働き方として定着してきた一方で、「思ったより集中できない」「なんとなく落ち着かない」と感じているご夫婦は、実は少なくありません。

2026年3月、在宅ワーク経験者300名を対象にした民間企業のアンケートが公表されたのですが、専用の仕事部屋があるにもかかわらず、約4割の方が「自宅では集中できない」と頻繁に感じているそうです。


これから家づくりを考える方にとって、「書斎をつくるべきか」「どこにワークスペースを置くのか」は、間取りの打ち合わせの中でも意外と後回しにされがちなテーマです。

動線や収納の話に比べて優先度が下がりやすく、住み始めてから気づくケースも少なくありません。

でも、暮らしの中に仕事の時間が組み込まれている今、住まいの間取りは働きやすさにも直結します。


この記事では、先ほどのアンケート結果を手がかりに、在宅ワークで感じやすい悩みの正体を整理しながら、家づくりの段階でできる工夫を、私たちシンズクラフトの経験も交えてお伝えします。

難しい専門知識は不要です。

これから間取りを考えるご夫婦の、判断材料になれば幸いです。

白基調の壁と木目調の床が広がるLDKの一角に設けられた、窓からの自然光が差し込むコンパクトな在宅ワークスペース。

専用の部屋があっても「集中できない」と感じる理由

在宅ワークにおける集中しにくさは、部屋の有無だけでは解決しない、という点がまず押さえておきたい結論です。

実際、自宅に専用の仕事部屋がある人のうち39.7%が「常に、またはよく集中できないと感じる」と答えていて、専用部屋がない人(24.8%)よりもむしろ高い割合になっています。

「部屋を作れば解決する」とは限らない

これは家づくりを検討している方にとって、少し意外に感じられるかもしれません。

私たちも、これまで多くのご家族の間取り相談を受けてきましたが、「書斎さえあれば大丈夫」と考えて計画を進めた結果、住み始めてから「なんとなく使いにくい」とおっしゃるお客様に、これまで何度もお会いしてきました。

原因の多くは、部屋そのものではなく、部屋の「配置」や「音の伝わり方」にあるようです。

自宅で仕事をする場所として最も多いのは「リビング」

自宅のどこで仕事をしているかという質問には、「リビング」と答えた人が44.3%で最も多くなっています。

専用の部屋を作らない、あるいは作っても結局リビングで作業してしまうという方が一定数いるのでしょう。

リビングは家族が集まる場所であると同時に、生活音が最も多く発生する場所でもあるため、集中と生活が同居しやすい分、切り替えが難しくなりやすいと考えられます。

自然光が入るリビングで、ソファやラグのある奥のスペースで子どもが遊び、手前では親がノートPCを開いて仕事をしている様子。

集中のための工夫は、多くの方がすでに実践している

工夫の内容を見てみると、「仕事用のデスク・椅子の購入」「専用の作業スペースの確保」「決まった時間に始業・終業する」の順で多く挙がっていました。

多くの方が、家具や時間管理の面ではすでに工夫を重ねているわけです。

それでも解決しきれない課題が残っているとしたら、家具の買い足しや心構えだけでは補いきれない、住まいそのものの構造に関わる部分があるのかもしれません。

だとすれば、家づくりの段階から考えておく意味は大きいはずです。

白を基調としたナチュラルな空間に、木目調のデスクとシンプルなオフィスチェア、収納棚が整えられた専用ワークスペース。

「生活音」と「オンオフの切り替え」という、間取りだけでは見えにくい課題

在宅ワークで感じる不便さの正体は、家具や設備の工夫だけでは解決しきれない、生活音とオンオフの切り替えにあります。

工夫をしても解決できていない課題として最も多く挙がったのは「生活音(家族の声、ペットの音、家電の音など)」で、次いで「専用スペースを物理的に確保できない」でした。

生活音の伝わり方は、間取りの計画段階で決まる

生活音は、リフォームや家具の配置だけで完全に抑え込むことが難しい要素です。

壁の位置、部屋同士の距離、開口部の取り方など、設計の初期段階でどこまで考慮できるかによって、住み始めてからの体感が大きく変わってきます。


たとえば、リビングと隣接する形でワークスペースを設ける場合と、廊下や収納をひとつ挟んで距離を取る場合とでは、聞こえてくる生活音の量が違ってきます。

間取りを考える際には、「どこにワークスペースを置くか」だけでなく、「何と隣り合わせるか」まで意識していただくと、住んでからの快適さにつながりやすくなります。

廊下側から見た、半分閉まったドアの隙間越しに室内のデスクの一部が見えるワークスペース。

音を防ぐための対策は、防音室のような特別な工事をしなくても、設計の工夫で軽減できる部分があります。

たとえば、ワークスペースの扉を引き戸ではなく開き戸にする、収納を間仕切り代わりに配置する、床材にやわらかい素材を選ぶといった方法です。

また、コンセントの位置や照明計画も、オンライン会議を想定して事前に決めておくと、住み始めてからの使い勝手が大きく変わります。


こうした細かな部分は、間取りが固まったあとに追加しようとすると費用がかさみやすいため、プランの初期段階で希望を伝えておくことをおすすめしています。

廊下に面して設置された、ナチュラルな木製開き戸とドアノブ、木枠の造作が特徴的なワークスペースの入口。

家族の気配は感じたいけれど、集中もしたい

同居家族がいる人の約6割は、「家族が不在のときのほうが集中できる」と答えているそうです。

これは、家族を避けたいということではなく、「気配は感じたいけれど、話しかけられると集中が途切れる」という、多くの方に共通する感覚だと捉えることができます。


家づくりでは、完全に隔離された個室にするのではなく、リビングから少し距離を取りながらも気配は伝わる、といった中間的な距離感を意識した配置が好まれる傾向にあります。

ドアを閉めれば静かに、開ければつながる、というような可変性を持たせるご家庭も増えてきました。

開いたドア越しに、手前のワークスペースで作業をする人物と、奥のリビングでくつろぐ家族の気配が同時に感じられる空間。

自宅以外で働く人が半数近くいるという事実

在宅ワーク経験者の47%は、自宅以外の作業環境を利用したことがあると答えています。

理由として多かったのは「オンオフを切り替えたい」「静かな環境が必要」「家族に気を遣わなくて済む」でした。

これは裏を返せば、自宅の中にオンオフを切り替えられる環境や、気を遣わずに過ごせる空間があれば、外に出る必要性が下がる可能性がある、ということでもあります。


家づくりの段階で、こうした視点を間取りに反映しておくことは、これからの暮らし方を考えるうえで一つの判断材料になります。

家づくりの段階でできる、在宅ワークがしやすい住まいの工夫

在宅ワークのしやすさは、間取りを計画する段階でいくつかの工夫を積み重ねることで、住み始めてからの快適さに大きく差が出てきます。

ここでは、これまでのご相談でよくお伝えしている考え方を、いくつかの視点からご紹介します。

「独立型」と「オープン型」、それぞれの向き不向き

ワークスペースの形は大きく分けると、扉で仕切る「独立型」と、LDKの一角に設ける「オープン型」の2つに分けられます。

それぞれに向き不向きがあるため、簡単に整理すると次のようになります。

タイプ向いている働き方注意しておきたい点
独立型(書斎)会議が多い、長時間集中したい部屋数と収納スペースが必要になる
オープン型(LDK隣接)短時間作業が中心、家族の様子を感じたい生活音や来客時の視線への配慮が必要

どちらか一方に決めきれない場合は、引き戸や可動間仕切りを使い、状況に応じて開け閉めできる中間的な形にするご家庭も増えています。

完全に独立した書斎を作るべきか、リビングの一角にワークスペースを設けるべきか、という相談は非常に多くいただきますが、大切なのは、ご夫婦それぞれの働き方を先に整理してから、間取りに落とし込むという順番です。

白と木目を基調としたナチュラルな空間に、デスク、椅子、窓、収納棚が備え付けられた、扉付きの独立型書斎スペース。

動線を分けることで、生活音とオンオフの両方に配慮できる

玄関からLDKへ向かう生活動線と、ワークスペースへの動線を緩やかに分けておくと、家族が行き来する際の物音が伝わりにくくなります。

また、ランドリールームやキッチンなど、家事動線と隣接させすぎないことも、集中しやすい環境づくりのポイントです。

私たちがプランをご提案する際は、朝の身支度から夜の家事までの一日の流れを丁寧にヒアリングし、ワークスペースがその動線のどこに位置するのがよいかを、図面上で一緒に確認しながら進めています。

清潔感のある玄関土間から、LDKへ向かう生活動線とワークスペースへ向かう動線の2つに分岐している廊下。

将来の使い方まで見据えた、可変性のある設計

お子さまの成長や働き方の変化によって、ワークスペースに求める役割は変わっていきます。

今は夫婦どちらかの仕事部屋として使い、将来は子ども部屋や趣味の部屋に転用する、といった可変性を持たせておくと、長く無理なく使い続けられる住まいになりやすいものです。

壁を後から設けられるようにしておく、収納量に余裕を持たせておく、といった小さな工夫の積み重ねが、暮らしの変化に対応する力につながります。


働き方は、転職や独立、子育ての状況などによって数年単位で変わっていくものです。

契約前のプラン打ち合わせの段階で、「今の働き方」だけでなく「数年後にどう変わっていそうか」まで軽く話しておいていただくと、間取りの余白の持たせ方について、より具体的なご提案がしやすくなります。

シンズクラフトがご提案で意識していること

私たちシンズクラフトでは、在宅ワークのご相談をいただく際、まず「どんな働き方をしているか」を丁寧に伺うことから始めています。

オンライン会議の頻度、集中したい時間帯、家族との過ごし方など、暮らし全体の中で仕事の時間がどう位置づけられているかを把握したうえで、間取りのご提案につなげています。

よくあるご相談内容

実際のご相談では、お子さんの声や、オンライン会議の音が生活空間に響いてしまうといったお悩みをよくお聞きします。

こうした場合、部屋を完全に分けるだけでなく、建具の種類や壁の位置、開口部の取り方を工夫することで、費用を抑えながら音の伝わり方を和らげるご提案をすることもあります。

窓や壁の仕様は、断熱性能や気密性能を検討する際にあわせて見直すことが多い部分でもあるため、性能面の打ち合わせのなかで、音の伝わり方についてのご希望もあわせてお伝えいただくと、検討がスムーズです。


また、共働きのご家庭では、片方がオンライン会議中でも、もう一方が家事や子どもの相手をしながら過ごせるような、音と視線の両方に配慮した配置を希望される方が多い印象があります。

図面上だけでは伝わりにくい部分だからこそ、実際の生活シーンを一緒に思い描きながら打ち合わせを進めることを大切にしています。

卓上カレンダーや開いたノート、ペンが置かれたテーブルで家づくりのスケジュールや予算管理を行うイメージ写真。

女性建築士の視点から

家事や子育てをしながら働く暮らしを、実際の生活者としての目線で考えることも、私たちが大切にしている部分です。

キッチンから見守れる位置にワークカウンターを設けたり、洗濯物を畳みながら合間に仕事ができる家事コーナーを兼ねたスペースを提案したりと、暮らしの中に無理なく仕事時間を組み込む工夫を、間取りの打ち合わせの中で一緒に考えています。


在宅ワークの環境は、正解が一つに決まっているものではありません。

だからこそ、ご夫婦それぞれの働き方や、将来のライフスタイルの変化まで含めて、時間をかけて丁寧にヒアリングすることを心がけています。「なんとなく書斎が欲しい」という段階のご相談でも、実際の一日の過ごし方を伺っていくうちに、必要な広さや配置が具体的に見えてくることがほとんどです。


そして、打ち合わせの際には3Dパースを使い、実際にワークスペースの中を歩いているような感覚で、明るさや窓からの景色、隣の部屋との距離感を事前に確認いただけるようにしています。

図面だけではイメージしづらい部分も、立体的に見ていただくことで、「思っていたより圧迫感がある」「もう少し窓を大きくしたい」といった気づきを、契約前の早い段階で反映できるようにしています。

キッチンから見守れる位置に設けられたワークカウンターで、ノートPCを開いて作業をしている様子。

この記事のまとめ

在宅ワークの集中しやすさは、家具や工夫だけで完結するものではなく、住まいの間取りや配置とも深く関わっています。

ここまで見てきたように、専用の部屋があっても集中できないと感じる方が一定数いること、その背景に「生活音」と「オンオフの切り替え」という課題があることが見えてきました。

家づくりを検討される際は、次のような視点を意識していただくと、住み始めてからの働きやすさにつながりやすくなります。


在宅ワークの環境づくりに「絶対の正解」はありませんが、ご夫婦それぞれの働き方を言葉にして整理していくことが、納得できる間取りへの近道になります。

まずは今の暮らし方を振り返りながら、少しずつイメージを固めていっていただければと思います。

※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。

引用元・参照元

株式会社WOOC「【在宅ワーク環境の調査】新たな働き方定着の裏で浮かぶ“集中できない”実態 専用部屋があっても4割が集中できず、最大の壁は「生活音」」(PR TIMES、2026年3月17日)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000202.000043878.html

※本記事は執筆時点の情報です。調査結果や統計データは、対象人数・調査時期・調査方法によって傾向が変わる場合があります。最新の情報は引用元の一次情報をご確認ください。

よくある質問<FAQ>

Q1. 書斎は必ず作ったほうがいいのでしょうか?

A. 働き方によって必要性は変わってくるため、「必ず作るべき」というものではありません。

オンライン会議が多い方や、長時間集中したい方には独立した空間が向いていることが多いですが、短時間の作業が中心の方であれば、リビングの一角に小さなワークカウンターを設けるだけでも十分なケースがあります。

まずは今のご自身の働き方を振り返ってみることから始めていただくと、必要な広さや形が見えてきやすいと思います。

Q2. リビングで仕事をする場合、後悔しやすいポイントはありますか?

A. 多くの方が感じやすいのは、生活音やオンライン会議中の視線が気になる、という点です。

リビングは家族が集まる場所であるぶん、集中したい時間との折り合いが難しくなりやすい傾向があります。

完全に個室化しなくても、家事動線と少し距離を取ったり、可動間仕切りを取り入れたりするだけで、体感がやわらぐ場合もありますので、間取りのご相談の際にお気軽にお話しいただければと思います。

Q3. 在宅ワーク用のスペースは、後からリフォームで対応できますか?

A. ある程度は対応できる場合もありますが、壁の位置や配線、動線との関係は、新築時に計画しておいたほうが自由度が高く、費用面でも抑えやすい傾向があります。

将来的に用途が変わる可能性がある場合は、可変性を持たせた設計にしておくと、後から手を加えやすくなります。

Q4. 夫婦それぞれに在宅ワークスペースが必要な場合、どう考えればよいですか?

A. ご夫婦それぞれの働き方が異なる場合は、必ずしも同じ形のスペースを2つ用意する必要はありません。

片方は独立した書斎、もう片方はリビング隣接のカウンターというように、働き方に合わせて使い分ける形をご提案することもあります。

ご家庭ごとに事情が異なりますので、それぞれの一日の過ごし方を伺いながら、無理のない形を一緒に考えていければと思います。

Q5. 在宅ワークの悩みは、間取り以外の工夫でも解決できますか?

A. デスクや椅子の見直し、始業・終業の時間を決めるといった工夫も、もちろん有効です。

ただ、生活音や家族との距離感といった部分は、住まいの構造に関わるため、家具や習慣の工夫だけでは限界があることも少なくありません。

まずは今できる工夫を試しつつ、これから家づくりを考える際には、間取りの視点も判断材料に加えていただけたらと思います。

シンズクラフトの施工エリアについて

弊社では、貝塚市を中心に、泉佐野市・岸和田市・和泉市・熊取町・泉南市・阪南市・田尻町・泉大津市・高石市・忠岡町・河内長野市・大阪狭山市・堺市を中心に、家づくりのご相談を承っています。

事務所から車で1時間圏内を主な商圏としておりますので、施工可能エリアの詳細は、お気軽にお問い合わせください。

ご相談・お問い合わせについて

在宅ワークの環境づくりは、間取りの中でも見落とされがちなテーマだからこそ、早い段階でご相談いただくと、選べる選択肢が広がりやすくなります。

まずは情報収集からでも大丈夫です。

ご自身やご家族の働き方を整理してみたい方は、家づくり勉強会や個別相談の場もご用意しておりますので、気になる点があればお気軽にご相談ください。

オンライン相談にも対応しておりますので、遠方の方やお忙しい方もご利用いただけます。