2026年8月28日
こんにちは。シンズクラフトの代表、小野寺伸也です。
「住宅ローン控除(住宅省エネ推進税制)って、うちの場合は結局いくら戻ってくるの?」
「子育て世帯だと優遇があると聞いたけれど、具体的に何が違うの?」——家づくりのご相談をお受けする中で、資金計画や予算の打合せになると、ほぼ毎回と言っていいほどいただくのがこうしたお金に関する切実な質問です。
一生に一度の大きな買い物だからこそ、制度の仕組みをしっかり理解して、賢く活用してほしいと思います。
税制改正によって控除の上限額や要件が年々変化しているため、最新の情報を把握しておくことが失敗しない家づくりの第一歩となります。
そこでこの記事では、2026年(令和8年)に入居される方を対象に、住宅ローン控除の基本的な仕組みや条件から、ご家族の構成によって変わる優遇措置、さらには実際の家族モデルを使った具体的な控除額の試算まで、専門用語をできるだけ噛み砕いて順を追ってお伝えしていきます。

住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)とは、住宅ローンを利用してマイホームを新築・購入した方を対象に、年末時点のローン残高の一定割合を、所得税や住民税から差し引くことができる制度です。
結論から言うと、2026年(令和8年)入居の場合、控除率は年末ローン残高の0.7%、控除を受けられる期間は住宅の性能に応じて最長13年間となっています。
この制度は自動的に適用されるものではありません。
ローンを組んで家を建てたからといって、黙っていても控除されるわけではなく、初めて控除を受ける年には必ずご自身で確定申告を行う必要があります。
会社員の方であっても、2年目以降は年末調整で手続きできますが、1年目だけは確定申告が必須という点は、意外と見落とされがちなポイントです。

また、控除には所得の上限があります。
合計所得金額が2,000万円を超える年は、その年の住宅ローン控除を受けることができません。
年によって所得が変動する自営業の方などは、この点も念頭に置いておくと安心です。
控除される金額は、まず所得税から差し引かれ、引ききれなかった分は翌年度の住民税から一定の範囲内で差し引かれる仕組みになっています。
住民税からの控除には上限があり、原則として課税総所得金額等の5%、最高97,500円までとされています。
つまり、所得税をあまり納めていない方は、計算上の控除額をすべて使いきれない場合がある、ということも知っておいていただきたい点です。
さらに、住宅の床面積についても要件があります。
原則として50㎡以上が対象ですが、合計所得金額が1,000万円以下の方であれば、以前から新築住宅について40㎡以上でも対象となる緩和措置が設けられています。
令和8年度の税制改正では、この緩和措置の対象が新たに既存住宅(中古住宅)にも広げられました。
なお、子育て世帯等の借入限度額の上乗せ措置を利用する場合は、引き続き50㎡以上が必要ですので注意が必要です。

住宅ローン控除で特に重要なのが、「借入限度額」という考え方です。
結論として、控除の対象になる年末ローン残高には上限があり、この上限は住宅の省エネ性能や、ご家族の構成によって変わります。
上限を超えた借入分については、控除の計算に含めることができません。
令和8年度の税制改正により、住宅ローン控除は2030年(令和12年)12月31日入居分まで5年間延長されました。
あわせて、新築住宅では住宅の性能区分ごとに、以下のような借入限度額が設定されています。

| 住宅性能区分 | 通常世帯 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 控除期間 |
|---|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 4,500万円 | 5,000万円 | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円 | 3,000万円 | 13年 |
| その他の住宅(省エネ基準未満) | 対象外 | 対象外 | ― |
※本表は、令和8年3月31日に成立した関連税制法および国土交通省・国税庁の公表資料にもとづく、執筆時点(2026年8月)での情報です。
今後の制度見直しにより内容が変わる可能性があるため、入居時期が近づいた際にはあらためて最新情報をご確認ください。
ここで言う「子育て世帯・若者夫婦世帯」とは、夫婦のいずれか一方が40歳未満であり配偶者がいる世帯、または19歳未満の扶養親族がいる世帯を指すとされています。
判定の時点は、入居した年の12月31日現在の状況で行われるとされていますので、お子さまの誕生日やご結婚のタイミングによっては、想定していた区分と変わる可能性がある点にも留意しておきたいところです。
表を見て分かるとおり、2024年以降に建築確認を受ける新築住宅は、断熱等性能等級4・一次エネルギー消費量等級4以上の「省エネ基準適合」が控除を受けるための最低条件になっています。
この基準を満たさない住宅は、新築であっても控除の対象外となりますので、間取りやデザインだけでなく、住宅性能の証明書がきちんと発行される住まいかどうかを、契約前に確認しておくことが大切です。
シンズクラフトでは、標準仕様として耐震等級3や高い断熱性能を採用しており、多くのお客様が長期優良住宅の認定を取得されています。
ご自身が検討している住まいが、どの区分に該当するのかを早い段階で把握しておくと、その後の資金計画がぐっと立てやすくなります。

制度の仕組みが分かっても、「結局うちはいくら戻ってくるのか」がイメージしづらいという方は多くいらっしゃいます。
ここでは、実際のご相談でよくあるケースに近い、架空のご夫婦を例に考えてみます。
■モデルケース:田中さんご夫婦(夫35歳・妻33歳、お子さま1人)
田中さんご夫婦は、共働きで、5歳のお子さまが1人いらっしゃる子育て世帯です。
貝塚市内で土地を購入し、耐震等級3・断熱性能の高い長期優良住宅を新築で建てることになりました。
借入額は4,000万円、返済期間35年の設定です。

このケースでは、19歳未満の扶養親族がいるため「子育て世帯」に該当し、認定長期優良住宅の借入限度額は5,000万円まで使えます。
借入額4,000万円は限度額の範囲内におさまっているため、年末のローン残高がそのまま控除計算の基礎になります。
金利1.5%前後・元利均等返済という一般的な条件を仮定した場合、初年度の年末ローン残高はおおむね3,950万円程度になると見込まれます。
この金額をもとに、控除額の目安を計算すると次のようになります。
3,950万円 × 0.7% = 約27万6,500円

この金額が、その年に納めた所得税額を上限として控除されます。
所得税だけで控除しきれなかった分は、翌年度の住民税から、課税総所得金額等の5%(最高97,500円)を上限に差し引かれる仕組みです。
田中さんご夫婦のように所得税額が十分にある共働き世帯の場合、多くのケースで控除額のほとんどを使いきれる計算になります。
ここで大切なのは、控除額はローンの残高が減るにつれて年々小さくなっていくという点です。
13年間ずっと同じ金額が戻ってくるわけではなく、返済が進むごとに控除額も緩やかに減っていきます。
総額としてどれくらいの控除が見込めるのかは、実際の金利や返済方法によって変わってきますので、あくまでこの試算は一例として捉えていただき、住宅ローンの返済シミュレーションとあわせて、控除額の試算も行っておくと、資金計画全体の見通しが立てやすくなります。
なお、この計算例はあくまで目安であり、実際の控除額は年収や所得税額、住民税の課税所得、金融機関との契約内容によって異なります。
個別の金額については、金融機関の返済シミュレーションや、税務署・税理士への確認をおすすめします。
住宅ローン控除は、内容を正しく理解していれば心強い制度ですが、いくつか見落としやすいポイントもあります。
結論として、「住宅の性能証明」「確定申告のタイミング」「贈与との組み合わせ」の3点は、特に事前に確認しておきたい部分です。
まず住宅の性能証明についてです。
省エネ基準適合以上であることを示すには、建設住宅性能評価書の写しや、住宅省エネルギー性能証明書といった書類が必要になります。
「性能は満たしているはずだから大丈夫」と思い込んでいたものの、証明書の準備が遅れて申告に間に合わなかった、という声を耳にすることもあります。
着工前から、どの書類がいつ発行されるのかを施工会社に確認しておくと安心です。

次に確定申告のタイミングです。
初めて控除を受ける年は、入居した翌年の2月16日から3月15日ごろの期間に確定申告を行う必要があります。
会社員の方の場合、2年目以降は年末調整で対応できますが、1年目だけはご自身での手続きが必要になる点を忘れないようにしましょう。

最後に、ご両親などから住宅取得資金の贈与を受ける場合の考え方です。
贈与税の非課税措置と住宅ローン控除は併用が可能とされていますが、贈与を受けた資金を頭金に充てると、その分だけ年末のローン残高が減り、住宅ローン控除で計算される金額も小さくなります。
この贈与税の非課税措置は2026年12月末までの時限的な制度とされており、今後の見直しによって期限や内容が変わる可能性もあります。
贈与による節税効果と、ローン控除額の変化の両方を踏まえたうえで、時期が近づいたら最新の制度内容をあらためてご確認いただくことをおすすめします。
こうした制度は年度ごとに見直しが行われるため、「去年聞いた話」と「今年の制度」が異なっているケースも少なくありません。
資金計画の段階で、最新の情報をもとに専門家へ確認する機会を持っていただくことをおすすめします。

2026年(令和8年)入居の住宅ローン控除は、控除率0.7%、控除期間は最長13年間で、2030年入居分まで制度が延長されています。
控除額は住宅の省エネ性能や、子育て世帯・若者夫婦世帯といったご家族の状況によって上限が変わる仕組みになっており、事前に自分たちがどの区分に該当するかを知っておくことが、資金計画をスムーズに進める第一歩になります。
住宅ローン控除は、正しく理解して活用することで、長い返済生活の安心材料のひとつになります。
まずはご自身の家族構成と、検討している住宅の性能区分を照らし合わせながら、大まかな控除額のイメージをつかんでいただければと思います。
※本記事は執筆時点(2026年8月中旬)の情報です。
制度や金利、補助内容などは変更される場合がありますので、実際の手続きの際は最新情報をご確認ください。
※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。
A. いいえ、自動では適用されません。
初めて控除を受ける年には、必ずご自身で確定申告を行う必要があります。
会社員の方は2年目以降、年末調整での手続きに切り替わりますので、最初の1回だけ手続きを忘れないようにしていただければ大丈夫です。
A. 収入合算やペアローンなど、それぞれが債務者としてローンを契約している場合は、それぞれが自身の借入残高に応じて控除を受けられる場合があります。
契約形態によって扱いが異なりますので、金融機関やハウスメーカーの担当者、税理士に事前にご確認いただくと安心です。
A. 建設住宅性能評価書や、住宅省エネルギー性能証明書といった書類で確認することができます。
ご自身で判断が難しい場合も多いと思いますので、契約前の段階で、施工会社にどの証明書が発行されるかを確認しておくと、後から慌てずに済みます。
A. 借入限度額を超える部分は、控除の計算対象には含まれません。
ただし、超えた分がまったく無駄になるわけではなく、住宅ローン自体は通常どおり利用できますので、資金計画全体としてバランスを見ていただくことが大切です。
A. はい、税制は毎年度見直しが行われる可能性があります。
特にお子さまの年齢やご家族の状況が変わるタイミングでは、適用される区分が変わることもありますので、入居のタイミングが近づいてきたら、あらためて最新情報をご確認いただくことをおすすめします。
弊社では、貝塚市を中心に、泉佐野市・岸和田市・和泉市・熊取町・泉南市・阪南市・田尻町・泉大津市・高石市・忠岡町・河内長野市・大阪狭山市・堺市エリアで、家づくりのご相談を承っています。
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施工可能エリアの詳細については、お気軽にお問い合わせください。
資金計画や住宅ローン控除については、専門的な内容も多く、お一人で調べきるのは大変な作業だと思います。
シンズクラフトでは、資金計画をテーマにしたセミナーや個別相談の場をご用意しており、住宅ローン控除の考え方はもちろん、無理のない総予算の立て方についても、丁寧にお話しさせていただいております。
「まだ検討を始めたばかりで具体的な数字は分からない」という段階でも、もちろん大丈夫です。
まずは情報収集のつもりで、家づくり勉強会や資金セミナーにお越しいただき、ご自身のペースで判断材料を集めていただければと思います。
気になる点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。