2026年6月5日
こんにちは。貝塚市を中心に家づくりをお手伝いしている工務店、シンズクラフトの小野寺です。
住まいの「中身」はもちろん、毎日の暮らしを守る外まわりの大切さについても、日々お客様とお話しする機会があります。
「鍵を二重にしよう」「窓に補助錠をつけよう」——そんな防犯意識が高まっている一方で、門扉やフェンスといった「家の外」の備えについては、後回しになりがちな方が多いのではないでしょうか。最近の調査では、一戸建てに住む方の約67%が防犯に不安を感じながらも、実際に外構の対策へ踏み込んでいる方はごく少数という実態が明らかになりました。
この記事では、その調査結果をもとに、なぜ「外」への対策が遅れがちなのかを整理し、家づくりの段階でどう備えるべきかをシンズクラフトの視点からお伝えします。

2026年4月〜5月に実施された、株式会社NEXERとエクスショップによる共同調査(有効回答400名・全国の一戸建て居住者)によると、強盗・侵入犯罪のニュースに不安を感じている一戸建て居住者は約67%に上る一方で、約46%が「特に何もしていない」と回答していることがわかりました。
不安の大きさと、実際の行動のギャップ——この現実は、これから家づくりを検討されているご夫婦にとっても、決して他人事ではないと感じています。

では、対策をしている方はどんなことに取り組んでいるのでしょうか。対策をしている方でも、その内容は屋内の鍵まわりに偏りがちで、外構(門扉・フェンス・シャッターなど)の強化にまで踏み込んでいる方は1割にも届かないことがわかりました。
さらに注目したいのは、「外側の備えが手薄だと自覚しているか」という問いへの回答です。「非常にそう感じる」が21.5%、「ややそう感じる」が39.8%で、合わせて61.3%の方が「外側の備えが手薄」だと感じていることがわかりました。
つまり、6割超の方が「外構が手薄」だと自覚しながらも、行動に移せていない。この調査結果が示しているのは、防犯意識の低さではなく、「何をどうすればいいかわからない」「後からでも間に合う」という判断が積み重なっている実情ではないかと思います。
住宅への侵入犯罪においては、犯行前に下見が行われるケースがあるとされています。つまり、外から見たときの印象が、ターゲットになるかどうかに影響する場合があります。今回の調査でも、「侵入の難易度が違う」「狙われにくくなる」「敷地に入らせないことが初歩」といった声が多く寄せられており、外から見える備えそのものに、犯罪を踏みとどまらせる力があると感じている方が多いことがうかがえます。
では、具体的にどのような外構の要素が防犯に関係するのでしょうか。
高い塀や生い茂った植栽は、プライバシーを守る反面、侵入者が身を隠しやすい環境にもなることがあります。敷地内に侵入すると人目につくよう、見通しをよくして死角を減らすことが有効とされています。一方で、完全にオープンな外構にすると生活が丸見えになってしまうため、適度に視線が通るフェンスなどを取り入れ、「見えすぎず、隠れすぎない」バランスを保つことが大切です。家の設計段階から、フェンスや植栽の配置を含めて検討することで、こうした調整がしやすくなります。

夜間の暗がりは、侵入のリスクを高める要因のひとつとされています。駐車場や勝手口まわりへのセンサーライトの設置は、費用的にも取り組みやすい対策のひとつです。照明の位置も、新築の設計段階で組み込んでおくと、外構工事との連携がスムーズになります。

敷地内を歩くと大きな音が鳴る「防犯砂利」は、侵入者への抑止効果が期待できるとされています。選ぶ際は、「防犯」と明記されているものや、音の大きさの目安として70dB以上の表記がある商品を参考にするとよいでしょう。ただし、音の感じ方は敷く場所の条件や近隣環境によって異なりますので、設置場所を考慮しながら検討することをおすすめします。

シンズクラフトでは、外構まわりの打ち合わせを建物の設計と切り離さず、暮らし全体を見渡しながら進めることを大切にしています。「防犯対策をしたい」というご要望だけでなく、「子どもが安心して外で遊べるか」「帰宅時に庭が丸見えにならないか」といった、暮らしのリアルな感覚に寄り添いながら、外まわりの計画を一緒に考えていきます。
玄関の向きや窓の位置、駐車場の配置は、外構計画と深く関係しています。たとえば、「キッチンや子ども部屋から庭が見渡せる配置」は、安心感とコミュニケーションを同時に叶えます。リビングと庭をひとつながりにした設計は、室内から庭の様子を自然に確認できるため、視認性という観点でも暮らしの安心につながります。

設計段階でこうした視点を盛り込むことで、「外に出なくても外が確認できる」「帰宅時に見通しがよい」といった、生活実感に根ざした住まいになっていきます。
防犯のために塀を高くすれば、光が入りにくくなることがあります。シンズクラフトでは、「光とプライバシーを両立する環境設計」として、道路や隣家からの視線を自然にコントロールしながら、室内に十分な採光を確保する設計を得意としています。高窓や配置の工夫によって、外から見えにくくしながらも明るい室内を実現する方法は、プランの段階から意識することで選択肢が広がります。

死角になりやすいのは、玄関の正面ではなく、勝手口や駐車場の脇、建物の裏手です。設計の段階でそうした箇所を意識し、センサーライトの電源位置や防犯カメラの設置を想定した配線の下地を確保しておくと、後から対応しやすくなります。「今はつけないけれど、将来的に追加できるように」という発想で備えておくことも、長く住み続けるうえで大切な選択肢のひとつです。

家を建てた後に外構を追加しようとすると、建物との取り合いの関係で工事の調整が必要になるケースや、当初の設計意図と合わない形になってしまうことがあります。また、費用面でも、建物と同時に進めた場合と比べて追加の費用が発生しやすい場合があります。
シンズクラフトでお客様とお話ししていると、「外構は後でいいかな」とおっしゃる方が少なくありません。もちろん、引っ越し後に暮らしを見ながら決めたい、という気持ちはよくわかります。ただ、少なくとも「どのような外構にするか」の方向性は、設計の段階で共有しておくことをおすすめしています。外構を含めた総予算を早めに把握することで、全体のバランスを保ちながら計画を進めやすくなります。

また、防犯の観点からも、引き渡し直後に外まわりが何も整っていない状態は、リスクが生じやすくなる場合があります。入居と同時に最低限の外まわりが整っている状態をつくることが、新しい暮らしの安心のスタートにつながります。
今回の調査が示しているのは、「防犯を意識している人は多いが、外構への具体的な一歩はまだ踏み出せていない」という現実です。その背景には、「後からでもできる」「何をすればいいかわからない」といった判断の迷いがあるように感じています。
対策をしている方でも、屋内の鍵まわりに留まり、外構まで踏み込んでいる方は1割にも届かないという実態を踏まえると、「外の備え」への意識を持つことが、これからの家づくりでは特に大切になってきます。
家づくりの段階では、間取りや内装と同じように、外まわりの計画を設計に組み込むことで、防犯・採光・プライバシー・暮らしの快適さをバランスよく整えることができます。外構は「おまけ」ではなく、暮らしの安心を支える設計の一部です。
ご家族が毎日安心して帰れる家、子どもが安全に外で遊べる家——そのために何ができるかを、設計の早い段階から一緒に考えていきたいと思っています。

※本記事は2026年5月末時点の情報をもとに作成しています。防犯に関する推奨事項などは状況によって変わる場合があります。最新情報は各関係機関や専門業者にご確認ください。
シンズクラフトでは、貝塚市を中心に、泉佐野市・岸和田市・和泉市・熊取町・泉南市・阪南市・田尻町・泉大津市・高石市・忠岡町・河内長野市・大阪狭山市・堺市にて家づくりのご相談を承っています(事務所から車で1時間圏内が主な商圏です)。
防犯を含む外まわりのこと、間取りや性能のこと、資金計画のことまで、家づくりに関するご質問はどんな些細なことでもお気軽にどうぞ。まずは情報収集からで構いません。
完成見学会・家づくり勉強会・個別相談会も随時開催しております。オンラインでのご相談にも対応しておりますので、忙しい方やご遠方の方もお気軽にご連絡ください。
施工可能エリアの詳細は、弊社HPよりご確認いただけます。
株式会社NEXERとエクスショップによる共同調査「一戸建て住まいの『外からの脅威』に関する不安実態調査」(2026年4月10日〜4月24日実施、有効回答400サンプル)
政府広報オンライン「空き巣や強盗から命と財産を守る 住まいの防犯対策」(警察庁「住まいる防犯110番」のデータをもとに作成)
https://www.gov-online.go.jp/article/202310/entry-9977.html
ALSOK HOME研究所「最新の統計データから読み解く、侵入窃盗の傾向と防犯対策」
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/071/
※各URLは本記事確認時点のものです。掲載内容は変更される場合があります。
引き渡し後でも外構工事は可能ですが、建物と同時に進めることで設計との整合性が保ちやすく、費用面でもまとめて計画しやすいメリットがある場合があります。少なくとも方向性は設計段階で共有しておくことをおすすめしています。
特定の設備が「必ずこれが最善」とは一概に言えませんが、「死角をなくす配置や植栽の見直し」「センサーライトによる夜間の視認性の確保」「防犯砂利などの音による抑止」を組み合わせることが有効とされています。一つひとつの対策を組み合わせることで、より効果が高まりやすいとされています。敷地の条件や周辺環境に合わせて検討するとよいでしょう。
外構の内容・範囲・素材・敷地の条件によって費用は大きく異なるため、一概にはお伝えしにくい面があります。まずは建物の総予算を整理する段階で、外構費用の枠もある程度確保しておくことが、計画を安定させるポイントになります。具体的な費用感は、ご要望をお聞きしたうえで個別にご案内しておりますので、お気軽にご相談ください。
カメラ本体の設置は引き渡し後でも可能ですが、新築時に配線の下地や電源の位置を確保しておくと、後から設置する際の費用や手間を抑えやすくなる場合があります。「今すぐ設置しなくてもいいけれど、将来的に対応できるように」という観点で、設計段階で一度ご確認されることをおすすめしています。
もちろんです。建物の設計と並行して、外まわりの計画についてもご相談いただけます。防犯だけでなく、採光・プライバシー・お子さまの遊び場・庭での過ごし方といった暮らし全体の視点で、外構のかたちを一緒に考えることができます。まずはお気軽にお声がけください。