スタッフブログ

2026年5月19日

【火災保険で十分?】
地震では補償されない範囲と、地震保険の役割をわかりやすく解説

いつもブログを閲覧いただき、誠にありがとうございます。
シンズクラフトの代表、小野寺伸也です。

「耐震等級3の家なら、地震保険は付けなくてもよいのでは」
と考える方は少なくありません。

実際に、新築や建て替えのご相談を受ける中でも、建物の強さと保険の役割がひとつに見えやすい場面があります。


ですが、家を強くつくることと、被災後の生活資金を備えることは、似ているようで役割が異なります。

この記事では、2026年5月時点の公的情報をもとに、大阪・泉州エリアで地震保険をどう考えるかを整理します。

住宅模型や3Dパースが並ぶ工務店のオフィスで、スタッフと施主が図面を囲んで真剣に打ち合わせを進める様子。

この記事でわかること

2026年の制度で整理「倒壊しない家」でも地震保険を検討する理由

まず押さえておきたいのは、地震保険は火災保険の代わりではない、という点です。

地震保険は火災保険に付けて契約する制度で、地震・噴火・津波による火災、損壊、埋没、流失などに備えるものです。

火災保険だけでは、地震が原因の火災や延焼は原則として補償されません。

住宅模型や3Dパースが並ぶ工務店のオフィスで、スタッフと施主が図面を囲んで真剣に打ち合わせを進める様子。

さらに、地震保険は
「実際にかかった修理費をそのまま支払う仕組み」
でもありません。

保険金額は火災保険金額の30〜50%で、上限は建物5,000万円、家財1,000万円です。

支払いも損害の程度に応じて、全損100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%と決まっています。


つまり、制度の役割は「再建費を丸ごと賄うこと」ではなく、被災後の生活再建を始めるための資金を確保することにあります。

この点を先に整理しておくと、
「火災保険に入っているから十分か」
「耐震等級3なら保険は不要か」
という迷いを分けて考えやすくなります。

地震保険の必要性は、家が倒壊するかどうかだけで決まるわけではありません。

耐震等級3でも判断が終わらない理由 建物性能と家計の備えは役割が別

シンズクラフトでは、許容応力度計算による耐震等級3を標準とし、制震ダンパー「evoltz」も採用しています。

揺れに耐えること、揺れによる傷みを抑えることの両面を意識した家づくりです。

加えて、自社基準の現場管理第三者検査機関「家守り」による検査で、見えなくなる工程まで確認しています。

Shin's CRAFTのロゴ入りヘルメットを着用したスタッフが、建築現場で整然と組まれた木造住宅の土台を点検する様子。

ここで大切なのは、「性能の高い家をつくること」と「被災後の支出に備えること」を別々に考えることです。

たとえば、大きな倒壊を免れたとしても、外壁や設備の補修、片付け費用、仮住まい、引っ越し、家財の買い替えなど、住み続けるまでの出費は残ります


建物性能は被害を抑えるための備えであり、地震保険は生活再建資金を確保するための備えです。

役割が違うため、どちらか一方で完結するとは言い切れません。


「耐震等級3があるから、地震保険の必要性は低い」

と短く結論づけると、判断の軸がひとつに寄り過ぎます。

家の強さを高めることは大前提ですが、そのうえで家計側の備えをどうするかまで考える方が、判断としては整いやすくなります。

2026年の大阪リスクを正しく読む 上町断層帯と南海トラフ想定の違い

大阪で地震リスクを考える際は、「活断層による直下型の揺れ」と「南海トラフ地震のような海溝型地震の想定」を分けて見る必要があります。

ここが混ざると、情報が多いわりに判断しにくくなります。

木目のデスクで、大阪のハザードマップや防災冊子を見ながら、土地の災害リスクについて打ち合わせをする様子。

活断層の例としてよく挙がるのが上町断層帯です。

文科省が統括する地震本部では、上町断層帯全体が活動した場合、マグニチュード7.5程度の地震を想定し、30年以内の発生確率を2〜3%としています。

断層帯は大阪府内を南北に延び、岸和田市まで達すると評価されています。

泉州エリアで家づくりを考える際にも、無関係とは言えない情報です。


一方、南海トラフ地震は海溝型地震です。

2025年9月に改訂された地震本部の長期評価では、30年以内の発生確率について、BPTモデルでは20〜50%、すべり量依存BPTモデルでは60〜90%程度以上と示されました。

いずれも最も高い「IIIランク」に位置づけられています。


ただし、この二つは計算方法が異なるため、ひとつにまとめて「20〜90%」とするのは適切ではありません。

大阪府も令和8年3月31日に、南海トラフ地震や主要な直下型地震の震度分布・液状化可能性を見直しています。


ただし、これは250mメッシュ単位の平均的な地盤情報に基づく「最大級」の想定です。

個々の宅地の状況をそのまま示すものではなく、市町村ごとの最大被害を断定する資料でもありません。

泉州エリアについて触れる場合も、「想定図」「推計」「条件付きの公表資料」という前提を外さないことが大切です。

グレーのガルバリウム鋼板と木目調サイディングを組み合わせた、スタイリッシュな片流れ屋根の住宅外観。

再建費用の盲点 2026年時点でも「建物以外の出費」が家計を左右する

地震のあとに必要になるお金は、建物本体の修理や建て替えだけではありません。

解体、片付け、仮住まい、引っ越し、家電や家具の入れ替え、仕事や通学の移動負担など、生活を戻すまでの出費が積み重なります。

特に子育て世帯では、住まい以外の支出も同時に動くため、家計への影響を小さく見積もらない方が安全です。

明るい新居のリビングで、女性が「キッチン」「生活用品」などと書かれた段ボール箱から荷解きをしている様子。

公的支援もありますが、それだけで再建費全体を賄えるわけではありません。

被災者生活再建支援制度最大300万円で、住宅の被害程度と再建方法によって支給額が決まります。

応急修理制度や災害復興住宅融資もありますが、それぞれ役割が異なります。


建て替え費用そのものを一括で補う制度ではないため、
「公的支援があるから地震保険は不要」
とは整理しにくいのが実情です。


この点は、資金計画の考え方ともつながります。

家づくりでは、建物本体の金額だけでなく、外構や家具家電、予備費まで含めて総額で考えることが大切です。

地震保険も同じで、保険料の損得だけで見るより、
被災後に何に充てる可能性があるか
という使い道まで見て判断する方が、実際の暮らしには合っています。

シンズクラフトの判断基準 性能の高い新築でも保険を分けて考える理由

私たちは、耐震等級3や制震、第三者検査といった「建物側の備え」を大切にしています。

そのうえで、地震保険については加入を前向きに検討いただくことを基本にしています。

理由は単純で、建物の安全性を高めることと、被災後の資金を備えることは、役割が重ならないからです。

木目のデスクで住宅の平面図や資料を広げ、スタッフが指を差しながら施主へ丁寧に説明している様子。

「何も起こらなければ、それがいちばん良い」という前提は変わりません。

ただ、住まいは建てた瞬間で終わるものではなく、その後の生活が長く続きます。

だからこそ、家の強さだけで答えを出すよりも、万一のときに家計と住まいをどう立て直すかまで含めて判断する方が、後から見たときに納得しやすいと考えています。

【結論】大阪・泉州で地震保険を考える基準は「倒壊の有無」より「再建資金の有無」

大阪・泉州で地震保険を考える際は、耐震等級3かどうかだけで判断するのではなく、被災後の修理、仮住まい、片付け、家財の立て直しに使える資金を確保できるかまで含めて考えることが重要です。

工務店の打ち合わせスペースで、幼い子供を連れた施主夫婦とスタッフが図面を見ながら相談している様子。

地震保険を付けるかどうかは、保険だけの話ではなく、家づくり全体の予算配分の一部です。

性能、立地、総予算、毎月の支払いを並べて見たうえで判断すると、必要な備えの優先順位が見えやすくなります。

数字を含めて整理したい方は、個別相談や資金セミナーで確認いただくと、判断材料をまとめやすくなります。

シンズクラフトの施工エリアについて

シンズクラフトは、住み始めてからの対応まで見据え、施工エリアを貝塚市を中心とした近隣地域に絞っています。

主な対象エリアは、泉佐野市、岸和田市、和泉市、熊取町、泉南市、阪南市、田尻町、泉大津市、高石市、忠岡町、河内長野市、大阪狭山市、堺市、そして貝塚市です。

距離が近いからこそ、点検やアフターメンテナンスの動きやすさを確保しやすくなります。

上記以外の近隣地域でご検討の際も、まずは対応可否をご相談ください。