2026年4月7日
こんにちは。
シンズクラフト代表の小野寺伸也です。
「マイカーローンが残っていると、住宅ローンの審査に通りにくい」——この話を聞いて、
「車を売って完済してから家を建てよう」と考えた方は少なくないと思います。
ただ、その結論に一直線に向かう前に、もう少し立ち止まって整理していただきたいことがあります。
マイカーローンが審査に影響するのは事実ですが、問題の本質は「ローンがあるかどうか」ではなく、
「返済比率が基準を超えているかどうか」にあります。
この仕組みを知ることで、「今すぐ完済が必要か」「車を売ることが本当に得策か」の判断がしやすくなるはずです。
この記事では、
マイカーローンと住宅ローンの借入可能額の関係を順番に整理しながら、判断のヒントになる視点をご紹介します。

・マイカーローンが借入可能額に影響する仕組み
・「完済すれば借入が増える」が必ずしも正解ではない理由
・表の数値から読み解く、返済比率の現実的な目安
・車を売る前に確認しておきたい「手元資金」の問題
・資金計画は個別の要素だけでなく、全体像で判断することの大切さ

住宅ローンの審査で金融機関が重視する指標のひとつに、「返済比率(返済負担率)」があります。
これは、年収に占める年間返済額の割合を指します。
住宅金融支援機構のフラット35では、
年収400万円未満の場合は30%以下、年収400万円以上の場合は35%以下が基準として公式に公開されています。
民間の金融機関の多くは基準を非公表にしていますが、目安として30〜35%の範囲で
見ているケースが多いといわれています。
ここで一点、大切な前提をお伝えします。
住宅ローンの審査では、
実際の借入金利ではなく、やや高めに設定された「審査金利(概ね3%前後)」をもとに返済比率が計算されます。
これは将来の金利上昇を想定した安全弁のような仕組みで、実行金利ベースで計算するより
借入可能額は低く見積もられます。
2026年3月時点の変動金利が1%前後であることを踏まえると、この差は非常に大きく、
資金計画を立てる際の重要な前提といえます。

返済比率の計算に含まれる年間返済額は、住宅ローンだけではありません。
・マイカーローン
・カードローン・リボ払い残高
・奨学金(返済中のもの)
・その他の消費者ローン
これらが残っていると、住宅ローンに使える「返済枠」がその分狭まる可能性があります。
マイカーローンが残っているご家庭では、まずこの「枠」の中で状況を整理してみることが第一歩になります。

マイカーローンがあっても、返済比率が基準内に収まっていれば審査に通るケースは十分にあります。
重要なのは「借入の有無」ではなく「比率が基準を超えているかどうか」です。
以下は参考としての計算イメージです
(年収400万円以上、返済比率35%の場合。フラット35基準では年収400万円未満は30%が上限となります)。
| 年収 | 返済比率35%の 年間上限(目安) | マイカーローン返済(年間) | 住宅ローンに使える枠(目安) |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約140万円 | 約24万円(月2万円) | 約116万円 |
| 500万円 | 約175万円 | 約24万円(月2万円) | 約151万円 |
| 600万円 | 約210万円 | 約24万円(月2万円) | 約186万円 |
※上記は審査金利ではなく返済負担率の枠組みのみで試算した参考例です。
実際の審査では概ね3%前後の審査金利が適用され、借入可能額は上表より低くなる場合があります。
審査基準は金融機関・商品によって異なります。

マイカーローンを完済することで、住宅ローンの返済比率に余裕が生まれ、
借入可能額が上がる見込みがあることは確かです。
ただ、「その分がそのまま住宅ローンの借入増に直結する」かというと、状況によって大きく異なります。
・返済比率の枠が広がり、審査上の余裕が生まれる傾向がある
・毎月の固定支出が減り、家計に余裕が生まれる
・信用情報がクリアになることで、審査担当者の判断に余地が生まれる場合がある
一方で、完済を急ぐ前に確認しておきたい点があります。
完済のために手元資金を大きく使ってしまうと、頭金・諸費用・引越し費用・家具家電への備えが薄くなるからです。
たとえば、マイカーローンの残高が100万円あった場合、現金で一括返済すれば審査上は有利になる可能性があります。
しかし、頭金や諸費用に充てられる現金が100万円減るというトレードオフが生じます。
ローン残高・金利・手元に残せる資金のバランスによって、最適な判断は異なります。
「完済した方がいいですか?」という問いに対して、状況を見ずに答えることが難しいのはこのためです。


「車を売って完済する」という選択肢も、返済比率を改善する手段のひとつとして理解できます。
しかし、その選択が生活全体にとってプラスかどうかは、慎重に見極めていただきたいところです。
貝塚市や泉佐野市をはじめとするエリアは、
日常生活において車が欠かせない移動手段になっているご家庭が多い地域です。
住宅ローンのために車を手放した結果、
通勤・通院・送迎に不便が生じたというご相談を実際にいただくこともあります。
借入可能額を増やすことと、住んでからの生活の質を守ることは、同時に考えるべきテーマです。
どちらか一方を優先しすぎることなく、家族の暮らし全体を軸に判断するようにしてください。
・マイカーローンの年間返済額は
返済比率の計算に算入されるため、残高があると住宅ローンの借入可能額が制限される可能性がある
・完済のタイミングや使用する資金によっては、頭金・諸費用への備えが不足するリスクが生じるから
・借入可能額を増やすことと「返済計画を無理のない範囲に抑えること」は別の問いであり、
両方の視点で整理する必要がある

「マイカーローンを完済すべきか」という問いへの答えは、収入・貯蓄・ライフプラン・
住みたいエリアの特性など、さまざまな要素が絡み合っています。
単体の判断で動くより、資金計画の全体像の中で位置づけて考えることが、後悔のない家づくりにつながります。
シンズクラフトでは、個別の資金計画に関するご相談をお受けしています。
「今の状況で家づくりを進められるか」「完済のタイミングはいつがいいか」といった
具体的な疑問を整理したい方は、まずは個別相談または資金セミナーをご活用ください。
シンズクラフトでは、
お引き渡し後も末永く安心して暮らしていただけるよう、迅速な対応が可能な範囲に施工エリアを限定しております。
「主な施工対象エリア」
貝塚市、岸和田市、泉佐野市、和泉市、熊取町、泉南市、阪南市、田尻町、泉大津市、
高石市、忠岡町、河内長野市、大阪狭山市、堺市
何か困ったことがあった際、すぐにお伺いできる距離であることを大切にしています。
建ててからが本当のお付き合いの始まり。
地域に根ざしたパートナーとして、皆さまの暮らしに誠実に向き合い続けます。
※上記以外のエリアでご検討中の方は、お気軽に担当までご相談ください。
本記事の内容は一般的な情報を参考としてご紹介しており、
個別の審査結果や融資条件を保証するものではありません。住宅ローンの審査基準は金融機関・商品によって異なります。
具体的なご検討の際は、専門家や各金融機関へ直接ご相談されることをおすすめします。