2025年2月4日
こんにちは、貝塚市を拠点に、女性建築士とともに快適で安心できる暮らしをお届けするシンズクラフトのタニです!
朝晩の冷え込みが一段と厳しくなってきましたね。ふとんの温もりが心地よく、ついつい朝の目覚めが遅くなりがちですが、皆さんはいかがでしょうか?
寒い時期になると注意したいのが、入浴中の事故。特には、急激な温度変化によって体に負担をかけるリスクがあり、ご家族の健康を守るためにも知っておきたいポイントです。
今回は、冬場に気を付けたい『ヒートショック』についてお話ししたいと思います。
『ヒートショック』とは?
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、めまいや意識障害、さらには心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす現象です。
特に冬場、暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室へ移動すると、体が一気に冷えて血圧が急上昇。その後、熱いお湯に浸かることで急激に血管が拡張し、血圧が急降下することで、身体に大きな負担がかかるのです。
驚くべきことに、浴槽内での死亡者数は交通事故による死亡数の約2倍にもなると言われています。これは決して他人事ではなく、どのご家庭でも注意が必要な問題です。
〈出典:栃原裕 九州芸術工科大学(現:九州大学芸術工学研究院)〉
入浴事故リスクを高める要因
特に、以下のような条件が重なるとヒートショックのリスクが高まります。
▶居間と脱衣所・浴室の温度差が大きい
▶浴室や脱衣所の温度が18℃未満
▶42℃以上の熱いお湯に長時間つかる
▶高齢者や血圧の変動が激しい方の入浴
居間や脱衣所の室温が18℃未満の家では、寒さを感じやすいため、42℃以上の熱いお風呂に入る人が約1.8倍に増えるというデータがあります。
しかし、熱いお風呂に入ると血圧の変動が大きくなり、ヒートショックのリスクが高まります。
〈出典:一般社団法人日本サステナブル建築協会〉
そのため、家全体の温度をできるだけ均一に保ち、寒暖差を減らすことが、ヒートショックの予防につながるのです。
ヒートショックを防ぐための対策
ヒートショックを防ぐためには、『家全体の温度差をなくす工夫』が必要です。
・脱衣所や浴室を暖める
入浴前に浴室暖房をつけたり、シャワーで浴槽にお湯をはる際に湯気で室内を温めたりすることで、急激な温度差を和らげることができます。
・部屋ごとの温度差をなくす住宅設計
近年の高性能住宅では、断熱性能を高めることで家全体の室温を一定に保つことが可能です。リビングだけでなく、脱衣所や浴室も暖かくなる設計を選ぶことが大切です。
・お湯の温度を適切に設定する
お湯の温度は、40℃前後が適切です。42℃以上の熱いお湯はヒートショックのリスクを高めるため、ぬるめの温度設定を心がけましょう。
・入浴前後の水分補給
入浴中は意外と汗をかきます。脱水症状を防ぐためにも、入浴前後にしっかり水分を取ることが大切です。
・入浴時は一人にならない
特に高齢のご家族がいる場合は、入浴中に声をかけ合う、入浴時間を短くするなど、安全に配慮しましょう。
健康で快適な住まいづくりを
ヒートショックを防ぐためには、短期的な対策だけでなく、住まい全体の断熱性能を向上させ、室内の温度差を減らすことが重要です。
シンズクラフトでは、建物の壁面を隙間なく覆う発泡断熱材『ダルトフォーム』を採用し、LOW-E複層ガラスを使用することで、優れた断熱性を実現しています。
また、家全体の隙間を極力減らし、C値0.3以下を達成することで、高気密住宅を実現。
これにより、冬は暖かく、夏は涼しく、年間を通して快適に過ごせる住まいづくりを行っています。
さらに、温度差が生じやすい脱衣所や浴室にも配慮した設計を取り入れ、ご家族が安心して暮らせる空間を提供しています。
毎日をより快適で健康的に過ごせる住まいを実現するために、この機会にぜひご自宅の温熱環境を見直してみませんか?